ウエスト・ウイング
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謎が謎を呼ぶ、そんな世界 |
エドワード・ゴーリーさんの著書を拝読したのは本書が二冊目です。この絵本には文字がありません。不気味な何とも不可解なデッサンの世界。老婆や床に横たわる人(死体?)、ドアの向こうにまたドア、壁にうっすらと映る黒い影、裸体の人…。後半に出てきた部屋に転がる丸太までが終いには何だか人のように思えて何だか恐ろしい。だけど惹かれて何度も見てしまう…。好奇心と恐怖の狭間に揺れる、まるで夜の闇や世界が怖かった子ども時代を思い出してしまいました。かと言ってこれは子ども向けの絵本ではない。大人の絵本。何だか奇妙な気持ちにさせられました。
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夜、ふと思い出し背筋が寒くなる |
白黒の、小さいサイズの絵本でお世辞にも華やかとは言いかねる。
文字が一切無く、「こどもが喜んで読む」のかどうかも不明。
最初は地味な建物内の画が続くが、だんだんとホラーじみてくる。
倒れている男。浮遊する影。うずくまる少女。
答えの出ない描写の連続に、
夜、ふと思い出し背筋が寒くなる作品だ。
ここはどこ?あなたはだれ?
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”不安” |
この絵本の中には一切文字が出てきません。
絵本なのに、文字がない。これが一つの不安になっています。
また、出てくる絵も生きているのか死んでいるのか分からない人や連続したドア等どっちでも取れる表現がたくさんあり、不安にさせます。
何処の、そして何の西棟かも分からないその不安が、この本にはあふれています。
文字がないので当然答えも提示してありません。
自分で想像するしかなく、想像していくうちに怖くなってくる変な絵本です。
非常に面白い(笑えるとか、そういう意味ではありません)本ですが、お勧めはあまりできません。
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せりあがる不安 |
何度も読み返すうちに、
ああ誰かお願いこの状況を説明して!!!と叫び出しそうになる。
ドアの向こう側のドアの向こう側のドア…
何かあるのでは…と勘繰ってしまう模様の絨毯・絵画・ツボ。
倒れている男は、死んでいるのか生きているのか…
水が半分まで溜まった部屋のようにも見えるし、からっぽの部屋にも見える部屋。
何でここにコレがあってアレがないのか。
暗がりが、すきまが、男が、女が、子供が、ドアが、部屋が、建物が、
全てが意味を持つようで、まったく意味を持たないようで。
とにかく怖いです。
言いようのない不安は、見れば分るはず。
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西棟 |
これは、怖い絵本。
人間は、意味のわからないものを恐れ、また畏れます。
西棟には、我々の知らない様々なものが潜んでいるようですが、一切のインフォメーションはありません。
自分の足で確かめてみるしかないようです。
西棟では、特にもの凄い危険はないように思われます。でもそれも不確かです。
新耳袋が日本で流行ったのは、恐怖の真理、「意味がわからない・シュール」を突いたからであったように思います。
これはまさにその手法。ものの影が、よく分からない存在が、ドア自体が、建物自体が、我々に謎を提示してくるのですが、
我々にそれを解く方法は一切ないようにも思われます。
何はともあれ、西棟に入らないことには何も始まらないようです。


