エーリヒ・ケストナー

動物会議 (大型絵本)

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定価 : ¥ 2,625
販売元 :岩波書店
発売日 : 1999-11
発送可能時期 : 通常24時間以内に発送
価格 : ¥ 2,625
「国境撤廃、軍隊撤廃、役人は最小限度に」と書くこの本はほんとに子供の本なのか

 会議ばかりしていてまとまらない人間に呆れた動物たちが、たった一度だけの会議を開く。子供の頃には動物たちが世界中から集まってくる様子や、大人たちを奇想天外な方法であっといわせる面白さで読んでいたように記憶している。大人になって今読むと、最初に「子供と 識者のための本」と書かれている意味がやっと理解できたように思う。

 このお話は1949年に書かれた。大きな戦争が終り、世界中がなんとかまとまろうとしながらもまだ騒がしい頃である。この本は、子供の本の形を借りてその中に投じられた「いい加減にしてよ!」という言葉なのではなかったろうか。北京での六カ国協議のかけひきのニュースを聞きながらこの本を読んだので、その思いはひとしおだった。
 お話の中では、動物たちの口を借りて何度も「子供たちのために」という言葉が書かれている。ほんとうに「(自分の子供だけでなく、すべての)子供たちのために」未来を考えたらどうしてまとまれないのか、と言いたくもなってしまう状況は未だ続いている。

 おはなしの最後、動物たちが人間に調印させた条約は、簡単にすればこんな風である:
1)国境をすべて取り除く。(国を、ではない)
2)軍隊の撤廃。戦争放棄。
3)警察は弓矢のみ使用。科学が平和に使えるように監視。
4)役所、役人、書類棚は最小限度に。「役所は人間のためにあって、その逆ではない」
5)役人の中では教育者を最も重んじること。「真の教育の目的は、悪いことをだらだらとつづける心を許さない、ということでなければならない!」
 ほんとにこれが子供の本だったのか、と思ってしまう。この版は画もずっとケストナーの挿絵を描いているトリアーのもので可愛いし、ありえない設定もたくさん入っていて子供もとても楽しめるのだけれど。。。

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